韓国・台湾旅行の通信手段は、eSIM、ポケットWi-Fi(モバイルルーター)、現地のSIMの3つから選ぶのが一般的です。ただ、料金やプランは事業者ごとに頻繁に変わるため、この記事では料金の目安は載せていません。代わりに、「自分の場合はどれが向いているか」を決めるための質問と、出発前に確認すべき条件を整理しました(確認日:2026年9月20日)。
eSIMに対応する端末やSIMロックについては、総務省とAppleの案内で確認できた内容を書いています。各社の料金やデータ容量、現地での購入場所は、変更が多いため、購入前に各サービスの公式サイトで確認してください。
通信手段を選ぶ4つの質問
質問1:スマホはeSIMに対応しているか
eSIMは、SIMカードを差し替えず、スマホの中に通信の契約情報を書き込む方式です。iPhoneでは、2018年発売のiPhone XS、XS Max、XRから、eSIMに対応しています。それより前の機種では使えません。同じ機種でも、販売された地域や契約先によって対応が異なる場合があるため、端末ごとに確認が必要です。確認の方法として、iPhoneの「設定」から「一般」、「情報」と進み、「EID」という番号が表示されていれば、eSIMに対応している目安になります。Androidは機種で異なるため、メーカーの案内で確認してください。
質問2:スマホのSIMロックは解除されているか
eSIMも現地のSIMも、日本の通信会社でSIMロックがかかっていると使えない場合があります。総務省のガイドラインでは、2021年10月1日以降に発売されるスマートフォンは、原則としてSIMロックをかけずに販売するとされています。それ以前に発売された端末は、SIMロックがかかっている場合があるため、通信会社の案内で、解除の手続きが必要かどうかを確認してください。解除は、オンラインの手続きで完了できる通信会社が多いです。

質問3:何人で、何台を使うか
| 状況 | 向いている手段 | 理由 |
|---|---|---|
| 1人でスマホ1台 | eSIM | 受け取りや返却がなく、手続きがスマホの中で済む |
| 複数人で、常に一緒に行動 | ポケットWi-Fi | 1台のルーターに複数の端末をつなげられる |
| 複数人で、別行動が多い | それぞれのeSIM、または現地SIM | ルーターは1台のため、別行動では使いにくい |
| eSIMに非対応の端末 | ポケットWi-Fiか現地SIM | 端末の条件でeSIMが選べない |
質問4:日本の電話番号やSMSを、旅行中も使う必要があるか
銀行アプリやサービスの本人確認で、日本の電話番号にSMSが届く場面があります。現地のSIMに差し替えると、日本のSIMを取り出す間は、その番号のSMSを受け取れません。eSIMなら、日本のSIMを差したまま、データ通信だけを別の回線に切り替えられる場合があります。本人確認の連絡を受ける可能性があるなら、eSIMやポケットWi-Fiを選ぶと、日本のSIMを入れたままにできます。この点は端末とプランによって違うため、設定を確認してください。
3つの手段の特徴
| 項目 | eSIM | ポケットWi-Fi | 現地SIM |
|---|---|---|---|
| 受け取り | 不要。アプリやQRコードで設定 | 空港などで受け取り、帰国時に返却 | 現地の店舗や窓口で購入 |
| 複数人での共有 | 難しい | 可能 | 難しい |
| 設定の手間 | 出発前に設定しておくと安心 | ほとんどない | SIMの差し替えが必要 |
| 注意点 | 対応端末とSIMロックの条件がある | 充電と返却を管理する | 日本のSIMの保管が必要 |

eSIM:設定は日本にいる間に
eSIMは、購入後にQRコードなどで、通信の契約情報を端末に読み込みます。この読み込みは、安定したWi-Fi環境が必要です。現地の空港の公共Wi-Fiは不安定な場合があるため、設定は日本にいる間に済ませておくと安全です。読み込みに失敗すると、多くの場合、同じ情報を読み込み直せない仕組みのため、購入元のサポートへの連絡が必要になります。実際の通信の開始は、現地に着いてから有効にするタイプが多いので、購入時の案内を確認してください。
ポケットWi-Fi:バッテリーと返却に注意
ポケットWi-Fiは、1台のルーターに複数の端末をつなげられるため、家族やグループ旅行に向いています。一方で、ルーター自体の充電が切れると、全員が通信できなくなります。モバイルバッテリーを併用してください。返却の期限や場所も、旅の最終日の予定に影響するため、事前に確認しておくと安心です。
現地SIM:購入場所と差し替えの管理
現地の通信会社が販売するSIMカードは、空港や市内の店舗などで購入できます。購入場所や本人確認の要否は、国や事業者で異なるため、空港の公式サイトなどで確認してください。SIMを差し替えるときは、日本のSIMを紛失しないように、小さなケースに入れて保管します。SIMを取り出すピンも小さく、旅行中に紛失しやすいため、予備を用意しておくと安心です。
データ量は、自分の普段の使い方から見積もる
必要なデータ量は、人によって大きく違います。次の手順で見積もると、過不足を減らせます。
- スマホの設定画面で、普段の1日あたりのモバイル通信の使用量を確認する
- 旅行中に増える使い方(地図、翻訳、配車アプリ、写真や動画の投稿)を考える
- 滞在日数を掛け、余裕を持たせたデータ量のプランを選ぶ
動画や写真を多くやり取りする人は、余裕のあるプランを選んでください。地図と翻訳が中心なら、少なめでも足りる場合があります。データ量が不足した場合に、追加できるプランかどうかも、購入時に確認しておくと安心です。

通信が必要になる場面
地図アプリや翻訳アプリは、旅行中ずっと使います。配車アプリを使うなら、着陸してすぐに通信できる状態が必要です。深夜に到着する場合は、空港からの移動手段が限られるため、特に重要になります。空港からの移動は仁川空港からソウル市内への移動や、桃園国際空港から台北市内への移動で解説しています。
日本のSIMのローミングは慎重に
日本の通信会社のプランによっては、海外でそのまま通信できる場合があります。ただし、料金が高くなることがあるため、事前にプランの条件を確認してください。確認を怠ると、帰国後の請求に驚くことになります。海外ローミングを使わない場合は、端末の設定で、データローミングをオフにしておくのが安全です。
よくある思い違い
- 「最近のスマホなら、すべてeSIMに対応している」:機種や販売地域で異なるため、確認が必要です
- 「現地に着いてから、eSIMを設定すればよい」:通信環境が不安定だと、設定に失敗することがあります
- 「ホテルのWi-Fiだけで足りる」:外出中に地図や配車アプリが使えず、不便になります
- 「日本のSIMのままでも、いつも安く使える」:海外ローミングは高額になることがあります
通信の準備が済んだら、持ち物の確認に進んでください。台湾に行く場合は台湾旅行の持ち物チェックリストが参考になります。
この記事の情報の出典
SIMロックの扱いは、総務省のガイドラインに基づきます。iPhoneのeSIM対応機種は、Appleの案内に基づきます。確認日は2026年9月20日です。
- 総務省(SIMロックに関するガイドライン):https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/assets/pdf/kaijorule_r3_10.pdf
- Appleサポート(iPhoneでeSIMを設定する):https://support.apple.com/en-us/118669
各社の料金やプラン、データ容量、現地での購入場所は、変更が多いため、具体的な数字は載せていません。購入前に、各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。



